書籍ヘルマン・ヘッセ「デミアン」レビュー

 

 

中学3年生の夏休み。部活を引退して受験勉強に専念しなくちゃいけないのはわかっているけど、なにかモヤモヤしている。心が追いつかない。そんな時に出会った小説です。

 

 

デミアン」は、ヘルマン・ヘッセによって書かれた小説で、哲学的な探求と内的な成長をテーマにした作品です。

 

どうしてその本を手に取ったのか、今では思い出せません。

とにかく買って帰った。
勉強もせずに読み始めました。
最初は取っつきづらい文章だなぁと感じたことは覚えています。
あまり共感も出来なかった。

 

鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う

『鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。 卵は世界だ。生まれようと欲するものは、 一つの世界を破壊しなければならない』 という文章に出会いました。

自分も今、殻を破壊して世界に飛び立とうとしている。 モヤモヤしているのは殻を破壊する力が足りないからだ。

そう思うと、自分のなかのモヤモヤは、霧が晴れていくようにクリアなったことを覚えています。

それからの私は、殻を破壊する力を得るために何の力が今必要なのか、何の力がこれから必要になっていくのかを考えながら目の前の受験勉強に取りくむこととなったのです。

 

良い本との出会いは人生を豊かにしてくれるんだと15歳で思えたのは本当にラッキーでした。